死の概念を教えられたゴリラ

ちょっと古い動画なのですが、ゴリラに死の概念を教えたというニュースです。

キグリーと呼ばれるこのゴリラはココとは違い、死生観を持たないただのゴリラでしたが、研究者たちはさまざまな方法でゴリラは死ぬのだということを教え、その結果キグリーも死の概念を持ち死について語るようになりました。


Newsroom : Scientists Successfully Teach Gorilla It Will Die Someday - The Onion News Network

[アナウンサー (ダン・ファレル)]
トゥーレーン大学の霊長類研究所は、ゴリラがいつか死ぬことを教えたと報告しました。ネイト・メレディスが「ラボ・レポート」でお送りします。

[レポーター (ネイト・メレディス)]
ありがとう、ダン。

[テロップ]
精神と死の運命
研究者はゴリラにいつか死ぬことを教えるのに成功した

[レポーター]
歴史上はじめて霊長類学者のチームが西ローランドゴリラのキグリーに、死の運命の概念とそれが彼にとって避けられない運命であることを教えるのに成功しました。

ラナ・ボローズとフィリップ・タウンセンドが、このプロジェクトを指揮する研究者です。

[テロップ]
ラナ・ボローズとフィリップ・タウンセンド
トゥーレーン大学霊長類研究所

[男性研究者 (フィリップ・タウンセンド)]
最初にキグリーと始めたときには、彼はただの幸せな類人猿だった。世界のことなんて気にしていなかった。

[女性研究者 (ラナ・ボローズ)]
最初に私たちがやったのは、彼にパターンを教えることだったの。赤いブロック、青いブロック、緑のブロックのように。くりかえしくりかえし。

その後、ゴリラが生まれ、ゴリラが育ち、ゴリラが死ぬ、というパターンになったわ。くりかえしくりかえし。

[テロップ]
キグリーは彼の存在は無意味だという理解への明らかな兆候を示す

[レポーター]
研究者たちはその後、「お前もいつか」「選択の余地は無い」と伝えながら、キグリーに死後や死に瀕するゴリラの写真を見せました。

[男性研究者]
数千回のくりかえしが必要だった。しかし、最終的にキグリーは腐敗した毛と肉の山の写真と、自分自身の相関関係を実感するようになった。

[レポーター]
キグリーはそれぞれの訓練を完了した後の告白の中で、彼の気持ちを語るようになりました。

[ゴリラ (キグリー)]
筋肉。私の。
朽ち果てる。


[女性研究者]
これはすばらしい瞬間だったわ。

[男性研究者]
そうだね。

[テロップ]
キグリーのペットの猫は、死の永続性を教えるために安楽死させられた。

[レポーター]
キグリーはまた、彼自身の死去への自覚を維持するために、ほぼ毎日このような絵を描きました。研究チームは、死の到来を確信させるために毎日数時間を費やしました。

[女性研究者]
キグリー、あなたは死ぬ!
あなたはもうすぐ死ぬ!


[ゴリラ]
悲しい。泣く。怖い。

[レポーター]
研究者たちは、最初のうちキグリーは彼の死について初歩的な恐怖を伝えるだけだったと言っていますが、彼はすぐに無関心や自己嫌悪のような複雑な感情を表現するようになりました。

[ゴリラ]
おろかな キグリー。
今 真実を 目の当たりにする。
生存とは 残酷な 冗談だ。


[レポーター]
そしてちょうど二日前、フィリップ・タウンセンドと同僚たちは、キグリーのパニック発作ではないかと考えられることを目撃しました。

[ゴリラ]
ゴリラ 動物 いやだああああああああああ!
ゴリラ いやだ あっち行け


[テロップ]
キグリーの2,000語のボキャブラリーは、彼の空しさを表現するには不十分であると証明した。

[男性研究者]
キグリーはこれらの苦悶の叫び声を出し、壁に頭を叩きつけた。私は思った。「ついにやったぞ!」

[レポーター]
トゥーレーンの科学者たちは、わずか10年以内にゴリラにアルコール中毒への逃避や、自殺まで教えることができるだろうと考えています。

科学者たちは次に、キグリーのこの結果を他の種で再現できないかテストすることを計画しています。

[テロップ]
研究者たちは、ウサギたちに彼らの完全な無意味さを教えることを試みている。

[レポーター]
研究者たちはウサギに、死ぬことを教える最初の段階にいます。

[男性研究者]
おまえたち 二匹とも 死ぬんだ。

[レポーター]
なんともぞくぞくする時間でした。「ラボ・レポート」のネイト・メレディスでした。

[アナウンサー]
ありがとう、ネイト。

イギリスの科学者たちは、似たような研究を進めています。背中に移植した人間の耳をもつネズミに教えています。なんという酔狂でしょう。

最後の背中に人間の耳をもつネズミは最近STAP細胞で話題の小保方さんのハーバード大学留学時代の教授、チャールズ・バカンティによって作られたネズミ (バカンティ・マウス) のことですね。

ゴリラに死の運命を教える研究といい、STAP細胞といい、バカンティ・マウスといい、世の中は人を食った研究やニュースにあふれていると思いました。


ココに想像力はあるの?

…という質問に、パターソン博士がディスカバリーチャンネルで答えていました。

『これはすごいわよ。ココはものすごいことをするの。

ある日、部屋に入って掃除をしているときに見たの。誰かが本当にすてきなテーブルクロスみたいなものをココの小さなテーブル、子供用のプラスチックテーブルにセットしたの。その結果、世話係たちのいる場所からはテーブルの下が見えなくなってたの。カーテンみたいに。

最初の朝そこにはいると、小さなココの人形があった。私たちの小さなココのぬいぐるみ (※1) が、その下にあったの。私は思った。あら、面白いわ。そこに置いておきましょう。

次の朝、中に入ると、もっと背の高い大きなゴリラがとなりにあったの。いいわ。置いておきましょう。邪魔しないわ。

次の日、それらの間に小さな赤ちゃんの人形が置いてあったの。赤ちゃんの人形…。その後、ココはこういう展開にしたの。最初にココがいて、そして赤ちゃん。

つまり、ココはそれを使ったの。ココは人形で遊ぶときに、小さなシナリオを作るの。人形たちは一緒にキスをしたり、ひとりがもうひとりを噛んだり、もしそれがワニだったら、赤ちゃんを噛んで赤ちゃんが飛び上がる。それが二匹のゴリラだったら、いろんなことを一緒にするの。

そして、ココはとりわけこういう種類の行動を見られるのが嫌いなの。でも、ココは彼女の人生の社会生活の境遇を表現しているみたい。ちょうど、子供が人形で遊ぶときにするように。』

以前にもご紹介したココちゃんのおままごとの別のエピソードです。毎日どんなシナリオでぬいぐるみを並べていたのでしょうか…。

※1 KokoMartで絶賛発売中のようです。

元動画:
Does Koko have an imagination? - Discovery Channel
※始まる前にトヨタのCMが爆音で流れるので注意です…!
タグ:ゴリラ ココ

一般的な人間と比べて、ココはどのくらい賢いの?

…という質問に、パターソン博士がディスカバリーチャンネルで答えていました。

『初期の頃、私たちはいろんな種類の違ったテストを申し込んだの…スタンフォード・ビネー (※1) やピーボディ (※2)、そしていくつかの言葉を必要としないテスト。平均はおよそ80後半から90。

そしてあるテストで、いくつかの文化的に偏った質問がある感じたの。そのときは、そんな質問がくるだろうと分かってたけれども。

たとえばこんな質問。「食べていいものは?」そして、選択肢に花やブロック、リンゴ、そのほかの何か…。ココは花を選んだの!それは間違いよ!でもゴリラのココは、花を食べるのが大好き。食べられる花が (※3)

そして「雨から非難する場所をどこで探す?」いろんな種類のもの、家や木を含めて。(ココの答えは)「木」…間違ったわ!

例えばいくつかのIQテストでは、5個のものがあって2つの同じものを識別しないといけなかった。5個か6個か…。2人の博士、私たちはできなかった。でも彼女はこうだった…「これとこれ」。そしてそれは正しい答えだったの。

つまり、ゴリラたちは生き抜くために、これらのすぐれた視覚的識別スキルを必要としている可能性がある。正しい食べ物を見つけるため、そこにいる捕食者の前面と背面を識別するため、そのほかいろいろ。

そして、ゴリラたちの聴覚はするどい。私たちはそれも知っている。両方とも…ゴリラたちは…そうね、ほとんどボリュームが最小になった、別の部屋のテレビにも反応することができるのよ。』

以前ちょっとだけ話に出た、IQテストで食べ物として花を選んだ話です。人間で言うと、80〜90の人は全体の16%くらいだそうで、90未満の人は全体の25%くらいだそうです。

ということは…ココちゃんは人間の4人に1人と同じかそれ以上に賢いということです!

※1 世界で最もよく使われている知能 (IQ) テストだそうです。
※2 画像を使った語彙のテストだそうです。
※3 この写真もひょっとすると、ココちゃんは「食べる?」という意味で花をさしだしてるのかも…?

元動画:
How intelligent is Koko compared with a typical human? - Discovery Channel
タグ:ゴリラ ココ
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