にせもののワニなんて怖くない?

2013年12月11日 , コメント 0件 , ココとワニ
1983年10月のある日の午後、ジョアン・ターナーは何かを足の後ろに隠しながら座っていました。それを見たココは、

ココ: キャンディー そこ (Candy there.)

残念ながらお菓子ではなく、ジョアンはまず両手に何も持っていないこと見せたあと、隠していた口を大きく開けた恐竜のおもちゃをココにつきつけました。ココは驚いて飛び下がりました。

ジョアン: 怖かったでしょう!これは何?
ココ: にせものの歯 にせもの (Faketooth fake.)
ジョアン: そうよ、これはにせもののワニよ。

ココは恐竜もトカゲもワニも、同じワニという手話で呼んで怖がっていましたが、怖いのは口の歯の部分だったそうです。壊れてあごの無くなったおもちゃは怖がらなかったとか。大きな口に歯が並んだ恐竜は怖いけれど、にせものだと自分に言い聞かせているのでしょうか。そしてジョアンが恐竜のおもちゃで遊んでいると、ココは何度も飛び上がっていました。

ジョアン: これ好き?欲しい?
ココ: うん (Good.)

しかし、ココはおもちゃの恐竜に触ろうとしませんでした。欲しいけれどやっぱり怖いのでしょう。ジョアンはおもちゃの恐竜が自分の指を噛んだ真似をしました。

ジョアン: きゃー!
ココ: トイレ くさい (Toilet stink.)

トイレはココの侮辱語です。ジョアンの指を噛んだ「ワニ」に対してですね。

ジョアン: 指を出して、ココ。

ココは代わりに人形を出し、おもちゃの恐竜に噛ませました。

ジョアン: あなた面白いわね、ココ。怪獣にお人形じゃなくて、あなたを噛ませましょう。

そう言って、おもちゃの恐竜がココを噛もうとする真似を続けました。

ジョアン: さあ、これ (おもちゃの恐竜) にやさしくしましょう。
ココ: ふーっ!

ココは息を吹きかけました。ココは、ときどき話し相手に不安にされると、攻撃的に息を吹きかけることがあったそうです。ジョアンは恐竜にキスをして、

ジョアン: これは可愛い動物よ。
ココ: にせものの歯 (Faketooth.)
ジョアン: キスしたい?やさしくする?

ココはこわごわとおもちゃの恐竜にキスをし、すぐに後ずさりしました。

ジョアン: 中に入る時間よ。急がないと怪獣があなたのお昼ごはんを食べちゃうわよ!
ココ: 食べる (Eat.)

そして、ジョアンはおもちゃの恐竜の口にはさんだレタスをココに食べさせたそうです。ココも観念したのか「食べる (Eat.)」と言っていますが、どんな気持ちで食べていたのかは残念ながら書かれていませんでした。

その後、お昼寝とお勉強をしたあと、ココはジョアンにおもちゃの恐竜を出してくれとお願いしたそうです。ココはそれを外に持ち出し、放り投げてキャッチしたり、尻尾を持って振り回したり、持ったまま胸を叩いたりして遊んだあと、今度は部屋の中に持ち込んで人形を噛ませて遊んでいたそうです。

怖いのか好きなのかよく分かりませんが、「ワニ」はお気に入りのおもちゃだそうで、よく遊んでいる写真を見ます。
Gorilla Journal Vol.24, No.2 と F・パターソン E・リンデン著 都守淳夫訳「ココ、お話しよう」より
カテゴリ: ココとワニ
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